
BAPテストは血液サンプル中の抗酸化力を簡便に測定するテストキットです。
現在、酸化ストレスは100以上の疾患に関わると考えられており、生体内の酸化反応に対抗する抗酸化力を捉えることは重要な要素であると言えます。弊社のBAPテストは鋭敏な反応を捉えやすい鉄への還元力を抗酸化力として数値化します。酸化ストレスと同様、臨床研究だけでなくその他様々な分野(食品・スポーツ等)での応用を可能としています。
■測定原理
三価鉄塩FeCl3と無色のチオシアン酸塩を反応させ、三価鉄Fe3+イオンとして赤く呈色をさせる。そこにサンプルを添加し、サンプル中の抗酸化物質の作用で二価鉄Fe2+イオンに還元され赤色が脱色する。その色の変化を光度計で計測し、還元力を抗酸化力として評価する。アルブミン、ビリルビン、還元グルタチオン、尿酸などの内因性抗酸化物、ビタミンC・E、ポリフェノールなどの外因性抗酸化物質等の還元力を測定。
測定における主な反応 |
1.FeCl3 + AT(無色) → [FeCl3-AT(着色)]
2.[FeCl3 + AT(着色)]+ BP(e-)→ FeCl2 + AT(無色)+ BP |
AT(無色)=無色のチオシアン酸塩
FeCl3=三価鉄塩(塩化第二鉄)
[ FeCl3 - AT(着色)]=三価塩鉄チオシアン酸塩の着色した化合物BP=BP(e-)の酸化した状態の血漿分子
FeCl2=BP(e-)の還元反応によって得られた二価鉄塩(塩化第一鉄)
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■検体と保存
検体は血清・ヘパリン血漿(※EDTAとクエン酸サンプルは不可)。-20℃以下で1年間検体の保存が可能。
■試薬の分類
装 置 |
試薬名 |
商品コード |
REDOXLIBRA |
BAPテストキット50回分 |
DI-002d |
FREE Carrio Duo |
BAPテストキット50回分 |
DI-002d |
FREE carpe diem |
BAPテストキット50回分 |
DI-002d |
FRAS4 |
BAP テストキット 50回分 |
DI-002c |
■性能
検出下限値 |
150 μmol/L |
定量下限値 |
500 μmol/L |
測定範囲 |
500-6000μmol/L |
同時再現性
n= 20 |
Mean (μmol/L) |
DS |
CV% |
2266 |
48.7 |
2.15 |
日差再現性
n= 20 |
Mean (μmol/L) |
DS |
CV% |
2246 |
68.41 |
3.05 |
変動係数 |
CV % = 2.32 |
決定係数
(吸光度と検体濃度の相関) |
R2 = 0.9988 |
回収率試験(%) |
90-101 % |
■主要文献
文献名: 1. Iriz F, et al. Anal Biochem. 1996. 239: 70-76.
2. Dohi K, et al. In Vivo. 2005. 19(5): 855-860
3. Faienza MF. et al. Horm Res Paediatr. 2012; 78(3): 158-164
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